今週は派手なエンジン系アップデートよりも「使い心地が良くなる」系のアップデートが目立つ。その中でもっとも話題になったのは /radio — ターミナルに lo-fi ラジオを内蔵するという誰も予想していなかった機能。
1. /radio — Claude FM でコーディング中に BGM を流せる
Anthropic 公式の組み込みコマンドとして code.claude.com のコマンドリファレンスに掲載されている。
/radio
実行すると Claude FM(Anthropic が管理する lo-fi ラジオ)がデフォルトブラウザで開く。コンセプトは「思考と実装のための音楽」。
SSH などブラウザがないリモート環境で実行すると、ストリーム URL がシェルバッファに出力されるので mpv や ffplay でローカル再生できる。
# リモートで URL が出力された場合の例
mpv https://stream.claude.fm/lofi
5月8日に公式 @ClaudeDevs アカウントが「/radio」とだけ投稿し、X(旧 Twitter)で大きく拡散した。「コーディングツールがルーフィー BGM チャンネルを先に出した」というリアクションが多かった。
「LoFi Girl より先に Anthropic がやった」 — @alex_prompter
なお github.com/anthropics/claude-code/issues/57682 では「live recording not available」と表示されるケースの報告もあるため、配信状況は時間帯によって変わる可能性がある。
参考: Claude Code May 2026 Release Notes | X: @shota7180
2. /insights — 自分のコーディングセッションを分析するレポート
/insights は隠しコマンドとして実装されていたが、5月に広く知られるようになったコマンド。
何をするか
過去 30 日分のセッション履歴(~/.claude/ に蓄積)を解析し、インタラクティブな HTML レポートを生成する。
レポートに含まれるもの:
- セッション統計(件数・合計時間・使用ツール分布)
- 摩擦ポイント分析(繰り返し入力しているプロンプトパターン)
- 改善提案(
CLAUDE.mdにそのまま貼れるルール案)
/insights
プライバシー面
解析はすべてローカルで完結し、Anthropic には何も送信されない。生成されるレポートも端末内に保存されるだけ。
推奨頻度:月 1 回
改善提案から CLAUDE.md のルールやカスタムスキルを作るのが実務的な使い方。
最近(5月)は Windows で /insights が EBUSY エラーでクラッシュするバグが修正された。
参考: /insights: The Command That Analyzes How You Code with Claude | Hacker News スレッド
3. スピナーがアンバーに変わる — 「まだ動いてます」サイン
地味だが気付くと便利な UX 改善。
長い思考タスクの途中で、ターミナルのスピナーが 10 秒後にアンバー(琥珀色)に変わるようになった。
⠋ thinking... ← 起動直後は白/グレー
⠙ thinking... ← 10秒後にアンバーに変わる
これまでは「止まっているのか考えているのかわからない」という体験が多かったが、アンバーになると「まだ作業中」というシグナルになる。Opus 4.7 の高 effort タスクや大規模なコード生成をバックグラウンドで走らせるときに特に助かる。
4. /bg がフラグ・設定を継承するようになった
/bg(または ←←)でバックグラウンドセッションを起動するとき、元セッションの設定が引き継がれるようになった。
継承されるようになったもの
| フラグ | 内容 |
|---|---|
--mcp-config | MCP サーバー設定 |
--settings | 設定ファイルパス |
--add-dir | 追加ディレクトリ |
--plugin-dir | プラグインディレクトリ |
--strict-mcp-config | MCP 設定の厳格モード |
| パーミッションモード | auto / default 等 |
--allow-dangerously-skip-permissions | 再起動後も保持 |
以前はバックグラウンドセッションを開始するたびにパーミッションモードがデフォルトに戻ってしまい、「auto で動いてるつもりが実は都度確認が走っていた」というトラブルがあった。これで /bg ワークフローが格段に楽になる。
参考: Claude Code Updates by Anthropic - May 2026 | Releasebot
5. claude project purge — プロジェクト状態を一括削除
新しい CLI サブコマンドが追加された。
claude project purge [path]
削除されるもの:
- トランスクリプト(会話ログ)
- タスク履歴
- ファイル変更ログ
- 設定エントリ
主なフラグ:
# 何が消えるかを確認してから実行(推奨)
claude project purge --dry-run
# 確認なしで削除
claude project purge -y
# すべてのプロジェクトを削除
claude project purge --all
# インタラクティブに選択
claude project purge -i
ディスク容量の節約や、機密プロジェクトのクリーンアップ、別のマシンに移行する前の整理に使える。--dry-run を必ず先に実行して確認するのが安全。
6. CLAUDE_CODE_ENABLE_GATEWAY_MODEL_DISCOVERY — ゲートウェイのモデル一覧を /model ピッカーに表示(オプトイン)
ANTHROPIC_BASE_URL を Anthropic 互換ゲートウェイに向けている場合、ゲートウェイ側の /v1/models エンドポイントからモデル一覧を取得して /model ピッカーに表示できる。
export ANTHROPIC_BASE_URL=https://your-gateway.example.com
export CLAUDE_CODE_ENABLE_GATEWAY_MODEL_DISCOVERY=1
claude
v2.1.126〜2.1.128 では自動有効だったが、v2.1.129 でオプトインに変更された。Kong AI Gateway、TrueFoundry、Ollama などの互換ゲートウェイ経由で Claude Code を使っているチームには役立つ設定。
今日のまとめ
| トピック | 要点 |
|---|---|
/radio + Claude FM | ターミナルから lo-fi BGM を起動。SSH 環境では URL を mpv などで利用可 |
/insights | 30 日分のセッション履歴を分析、CLAUDE.md 改善提案を生成 |
| スピナーがアンバーに | 10 秒後に変色 → 「まだ考えてます」サイン |
/bg の設定継承 | MCP 設定・パーミッションモードなどを引き継ぎ |
claude project purge | プロジェクト状態を一括削除(--dry-run 推奨) |
| ゲートウェイモデル探索 | CLAUDE_CODE_ENABLE_GATEWAY_MODEL_DISCOVERY=1 でオプトイン |
今週は「毎日使う人の小さなストレスを減らす」系のアップデートが多い印象。特に /bg の設定継承と /insights は使ってみると思ったより便利なはず。
Sources:
- Claude Code May 2026 Release Notes: From the /radio Tweet to the Plugin Marketplace | pasqualepillitteri.it
- /insights: The Command That Analyzes How You Code with Claude | angelo-lima.fr
- Claude Code Updates by Anthropic - May 2026 | Releasebot
- Releases · anthropics/claude-code | GitHub
- What’s new - Claude Code Docs
- Changelog - Claude Code Docs
- Claude Code Changelog: All Release Notes (2026) | claudefa.st
- For those unaware, Claude Code comes with a built in /insights command | Hacker News
- X: @alex_prompter on /radio
- X: @shota7180 on Claude FM
- /radio command opens Claude FM but browser shows ‘live recording not available’ | GitHub Issues
- Top Enterprise AI Gateways to Use Non-Anthropic Models in Claude Code | getmaxim.ai