ここ数日のアップデートは「エージェントをどこまで自律的に走らせるか」というテーマが貫いている。/goal によるタスク完了まで自動ループ、レート制限倍増で長時間セッションが現実的に、そして Fast Mode が Opus 4.7 デフォルトになってスピードも上がった。
1. /goal — 完了条件を設定してエージェントを自律ループさせる(v2.1.139)
5月12日リリースの v2.1.139 で追加された /goal コマンドが最も注目度が高い。これは通常のプロンプトとは異なり、「この条件が満たされるまで Claude が自律的に作業を続ける」というオブジェクティブ駆動の指示モードだ。
仕組み
内部では小さな高速バリデーターモデルがメインエージェントの各ステップ後に「ゴールは達成されたか?」を判定する。No なら継続、Yes なら終了して報告——というループを繰り返す。固定のターン制限はなく、複雑なタスクでは数時間走り続けることもある。
使い方
# /goal の後に完了条件を書く
/goal npm test がすべてグリーンになる(src/ 以外のファイルは変更しない)
良いゴール条件の書き方
ゴール条件は「受け入れテスト」のように書くのがコツ。
| ポイント | 例 |
|---|---|
| 完了の証拠コマンドを明示 | npm test exits 0 ではなく「テストが通る」と書かない |
| スコープを限定 | 変更してよいファイル・ディレクトリを明示 |
| 探索の上限を設定 | または N ターン後に停止 でドリフトを防ぐ |
向いているタスク・向いていないタスク
/goal はバックログ消化・マイグレーション・長いリファクタリングなど「検証可能な終了状態」があるタスクに最適。「コードをレビューして」のような定性的なタスクには向かない——ゴール条件をバリデーターが機械的に判定できないためだ。
使用要件: Claude Code v2.1.139 以降必須。claude --version で確認し、古い場合は npm update -g @anthropic-ai/claude-code でアップデート。
参考:
- Claude Code 2.1.139 adds /goal command | explainx.ai
- What Is the /goal Command in Claude Code? | MindStudio
- Claude adds /goal to keep working until the job is done | Startup Fortune
2. レート制限が2倍に拡大(5月上旬)
Anthropic が Pro・Max・Team・Enterprise のすべての有料プランに対してレート制限を2倍に引き上げた。これまで「5時間ウィンドウ内で使い切ってしまう」問題が多く報告されていたが、長時間セッションやマルチエージェント並列実行がより現実的になった。
実務への影響
claude --bgでバックグラウンドエージェントを複数走らせても制限に当たりにくくなった- CI/CD パイプラインからの定期実行で余裕が生まれた
/goalでの長時間ループも制限に引っかかりにくくなった
参考:
- Claude Code is getting higher usage limits, doubled for most users | 9to5Google
- Anthropic Doubled Claude Code Rate Limits | devtoolpicks.com
3. Fast Mode が Opus 4.7 デフォルトに(5月14日)
5月14日のアップデートで、Fast Mode(/fast で切り替え)のデフォルトモデルが Opus 4.6 → Opus 4.7 に変更された。Opus 4.7 は 4.6 比で速度が向上しており、Fast Mode との組み合わせでインタラクティブな作業のレスポンスが改善されている。
Fast Mode の使い分け
| モード | 適したシーン |
|---|---|
Fast Mode ON(/fast) | ライブデバッグ・素早いイテレーション・対話的な作業 |
| Fast Mode OFF | コスト重視・バッチ処理・長文生成 |
Fast Mode は通常より高コストだが、速度が優先される場面では明確なメリットがある。On/Off は /fast コマンドで随時切り替え可能。
参考:
- Claude doubles token limits; Fast mode now defaults to Opus 4.7 | The Tech Outlook
- Fast mode — Claude API Docs
4. /model がセッション限定に変更 + デフォルト設定は d キーで
/model コマンドの挙動が変わった。以前はモデル変更が永続的に反映されていたが、現在は現在のセッションのみに限定されるようになった。
新しいデフォルトの設定方法
# /model を開く
/model
# リスト表示中に「d」キーを押す → そのモデルが新規セッションのデフォルトに
# ← セッション限定の変更(従来の挙動)
# d → デフォルトとして保存(新しい挙動)
「タスクによってモデルを使い分けたい」ニーズに対応した変更で、特定タスクだけ速いモデルを使って他はデフォルトのまま——という運用がしやすくなった。
5. フック改善: terminalSequence でデスクトップ通知が送れるように
フックの JSON 出力に terminalSequence フィールドが追加された。これにより、制御端末がない状態(バックグラウンドセッションや CI 環境)からでも、デスクトップ通知・ウィンドウタイトル変更・ベル音を送信できるようになった。
用途例
/goalループの完了時にデスクトップ通知を飛ばす- Agent View のバックグラウンドセッション完了を OS の通知センターで受け取る
- CI 環境からの完了をターミナルのベルで知らせる
設定例(概略)
{
"terminalSequence": "",
"output": "タスク完了"
}
参考:
今日のまとめ
| トピック | 要点 |
|---|---|
/goal コマンド | 完了条件を設定して自律ループ実行。v2.1.139 必須 |
| レート制限2倍 | Pro/Max/Team/Enterprise 全有料プランが対象 |
| Fast Mode → Opus 4.7 | /fast 時のデフォルトが 4.7 に。速度向上 |
/model セッション限定化 | d キーで新規セッションのデフォルトを設定 |
フック terminalSequence | バックグラウンドからデスクトップ通知が可能に |
レート制限2倍 × /goal の組み合わせは「CI が落ちたらそのまま自律修正させる」という自動化に実用的に使えそう。/goal npm test がグリーンになる と設定してバックグラウンドに投げれば、Agent View で状況だけ監視していればよい。
Sources:
- Claude Code 2.1.139 adds /goal command | explainx.ai
- Claude Code 2.1: Anthropic Unveils Agent View and Autonomous /goal Command | explainx.ai
- What Is the /goal Command in Claude Code? | MindStudio
- Mastering Claude Code /goal: The Ultimate 2026 Guide | amitray.com
- Claude adds /goal to keep working until the job is done | Startup Fortune
- Claude Code is getting higher usage limits, doubled for most users | 9to5Google
- Claude doubles token limits; Fast mode now defaults to Opus 4.7 | The Tech Outlook
- Fast mode — Claude API Docs
- Claude Code Updates by Anthropic - May 2026 | Releasebot
- What’s new — Claude Code Docs
- Claude Code Changelog: All Release Notes (2026) | claudefa.st